【専門医向け】内視鏡外科学会技術認定対策教材 松下公治先生執刀

 

松下公治先生の手術です。「私はこうして認定試験を突破した」というポイント満載の貴重な教材です。編集を極力行わず、ありのままに近い状態で供覧し、これから受験される皆さんのお役にたてるようにしました。

・フック型のモノポーラの利点を生かした手技を学ぶことができます。
・丁寧な止血操作の実際がわかります。
・取り回しが難しいとされるプログリップの敷設の手際よさがわかります。
・縫合の定型化も重要です。左手で釣り上げながら運針していく。左右の鉗子の動きにご注目ください。

以下に、松下先生ご本人にTIPSをまとめていただきました

【ヘルニア門の環状切開】

・環状切開は腹側腹膜の切開を先行し、内側のゴールを作ってから背側腹膜の剥離をしています。

・腹側腹膜は内側をやや腹側に切り上げることで、膀胱前腔の視野がよくなります。

・背側腹膜の剥離前に外側腹膜の剥離をしておくと、腹膜の可動性が良くなり、腹膜が裂けにくくなります。

 

【腹膜剥離】

・腹膜のみを把持し手前に引き、テンションをかけます。

・腹膜一枚以外は全て剥離して腹壁側に残すことで、腹壁側の血管や脂肪、神経などを温存するように心がけています。

・剥離時に出血するのは、大抵腹壁の脂肪を裂いているためですので、脂肪を破壊しないように丁寧に剥離しています。

・外側はガーゼで剥離すると面で剥離でき、効率的に良い層で剥離できます。出血した場合はこまめにピンポイントで止血を行い、きれいな視野で手術するようにしています。

・内側はつるつるした膀胱下腹筋膜と島状になった腹壁側の脂肪の境を見極め、剥離しています。

・腹側は基本的にはAPRSを温存しています。フックだと剥離しやすいです。

 

【メッシュの展開】

・5cmに切ったペンローズドレーンで剥離範囲を計測し、メッシュをトリミングしています。

・5mmポート創からペンローズドレーンに包んでプログリップメッシュを挿入しています。

・タッカーによる固定はしていません。

 

【腹膜閉鎖】

・縫合はStitch(右鉗子で腹膜を縫う)→Catch(左鉗子で針をつかむ)→Switch(右鉗子に針を持ち変える)→Stretch(糸を引っ張る)のリズムで縫っていきます。

・18Gサーフローを腹側外側に体表から穿刺し、縫合後に脱気して、腹膜縫合不全がないか、メッシュの折れ返りがないか確認しています。

 

KM Surgery

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