女性の鼠径ヘルニア(脱腸)患者さまへ|太もものしこり・ふくらみ・出っ張り 鼠径ヘルニア(脱腸)の専門的な知識と腹腔鏡(内視鏡)手術のご案内、蓄積した手術実績

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「治す」だけでなく、女性特有の不安にも配慮して治療いたします
女性の鼠径ヘルニア患者さまへ

成人女性の鼠径ヘルニア(脱腸)は、男性と比べると少なく割合としては1〜2割と推測します。ですから、ヘルニア学はどうしても男性中心に議論されてしまいがちです。

しかし、鼠径ヘルニア(脱腸)は女性にとってもデリケートな問題で、症状の治療だけではなく、お気持ちにも十分配慮した対応が大切と考えています。男性よりも患者数が少ないため、エビデンス(医学的根拠)による裏付けはまだまだ発展途上な部分がありますが、何人かのエキスパートとの話し合いや、海外の文献で得られた情報で、私なりの方針をお話させていただきます。

大切なことは、女性の鼠径ヘルニア(脱腸)を男性のヘルニアと一緒くたにせず、患者様の気持ちにも配慮した説明や治療が行える医者を選ぶことです。

傷は手術後数ヶ月でわからないくらいにキレイに
美容・整容性の観点からも安心な鼠径ヘルニア(脱腸)手術

嵌頓(かんとん)する危険性が少ないにしても、鼠径ヘルニア(脱腸)を根治できる方法は手術しかないのも事実です。鼠径ヘルニア(脱腸)を放置したまま一生過ごす方は多くありません。

ですが女性の場合は特に、手術後の傷あとが気になるという方も多いのではないでしょうか?私(大橋直樹)の手術では、傷は小さく、かつできるだけ目立たないように配慮しています。腹腔鏡(内視鏡)であっても、太ももの付け根(鼠径部)を切開する法であっても、縫合は丁寧に行いますので、ケロイド体質などでなければ数か月で手術を受けたことがわからないくらいキレイになりますのでご安心ください。

※女性の鼠径ヘルニア(脱腸)では、可能なものについては、直径2mm、3mmの器具を積極的に使用しています。通常使われる5mm、12mmのものと比べ、より小さい傷で手術を行うことができます。

妊娠中の方の鼠径ヘルニア(脱腸)手術は、
安全を考え原則行いません

妊娠中の方が鼠径ヘルニア(脱腸)になった場合、手術は分娩が終わるまで待っていただいています。症状が極端に強い場合は、患者様と相談の上で、妊娠4〜6か月以内を目安に子宮収縮の予防策を講じながら手術を行います。お腹が大きくて手術操作が難しくなる前に対応するという趣旨です。

妊娠中は手術を行うにせよ、使える薬剤は限られます。妊娠により嵌頓(かんとん)の危険性が増すことは考えにくいので、待てそうなら待つという選択をされる患者さんが多い印象です。

大腿型の鼠径ヘルニア(脱腸)は「かんとん」しやすい!
年齢にかかわらず、まずは正確な診断を受けましょう

鼠径ヘルニア(脱腸)には3つの種類があり、嵌頓(かんとん)の発生率はそれぞれ異なります。嵌頓(かんとん)に陥り緊急手術となる事例は、女性でも大腿型が多く、それ以外の種類は、嵌頓(かんとん)になる危険性は少ないと思います。医学書には大腿ヘルニアは高齢女性に多いとありますが、若い女性でもいらっしゃいますので、きちんと診断しておくべきだと思います。

将来のヘルニアリスクに備えた「トータルリペア」は妥当か?
発症の可能性を考えると「現状のヘルニア」治療のみで充分

トータルリペアというのは、現在の鼠径ヘルニア(脱腸)に加え、これから鼠径ヘルニア(脱腸)になりそうな範囲も全て修復するという概念です。メッシュ(人工繊維布)の普及によって可能になりました。いかにも完璧な手術のようですが、必要性の乏しい患者さんにとっては、不都合なこともあります。

女性では、ある種の鼠径ヘルニア(脱腸)を治したのちに別の鼠径ヘルニア(脱腸)になる可能性は一般的に低く、「現在の鼠径ヘルニア(脱腸)」に対する治療のみで十分と考える鼠径ヘルニア(脱腸)エキスパートは私を含め複数います(もちろん、複合ヘルニアも稀にはいますが)。鼠径ヘルニア(脱腸)が大きい方にメッシュを使うのは良いのですが、小さい症例の初回手術では、メッシュの副作用もふまえ、必要性をよく検討する必要があります。

鼠径ヘルニア(脱腸)と間違われやすい病気

子宮内膜症
鼠径部に痛みを伴う腫れ物で意外に多いのは、鼠径部の子宮内膜症です。本来、子宮の中にあるべき組織が子宮以外で発育してしまうのを子宮内膜症と言いますが、鼠径部にできることがあります。医者の間での認知度が低いようですが、鼠径ヘルニア(脱腸)を併発していることもあるので、同時に治療を行うことがあります。
ヌック(Nuck)管水腫
ほかの医療機関院の検査でこの病気を指摘されてから、こちらに来られる患者さんがたくさんいらっしゃいます。単独の水腫ではなく、鼠径ヘルニア(脱腸)も併存している場合は手術が提案されることもあります。

また、ヌック(Nuck)管水腫という診断が厳密には間違いで、大腿ヘルニアが嚢腫化したものである方もいます。私の診察では、CTによる画像検査も加えて正確な診断と治療をご提案いたします。
子宮円索静脈瘤
妊娠中に初めて発症した「しこり」や「ふくらみ」は、鼠径ヘルニア(脱腸)とは限りません。実際には子宮円索静脈瘤であることも多く、鼠径ヘルニア(脱腸)と子宮円索静脈瘤では治療方針が異なるので正しく診断しなければなりません。

超音波検査で確認することができますが、慣れた医師が触診すれば鼠径ヘルニア(脱腸)と区別することができます。

子宮円索静脈瘤は、出産後、自然に軽快することが多いので、まずは経過観察をご案内することが多いのですが、場合によっては鼠径ヘルニア(脱腸)の合併や血栓の発生で治療が必要になることもあります。

他にもいろいろな病気がありますが、太ももの付け根(鼠径部)に関わるあらゆる症状・病気の可能性を頭に入れ、詳しく診察いたしますのでお気軽にご相談ください。

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