松下 公治 先生 インタビュー|太もものしこり・ふくらみ・出っ張り 鼠径ヘルニア(脱腸)の専門的な知識と腹腔鏡(内視鏡)手術のご案内、蓄積した手術実績

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松下 公治 先生 インタビュー

ヘルニア専門家 松下公治より
〜患者さんに対する想い〜

医師になった経緯を教えてください。

松下公治先生

もともと医師になるのが夢だったというわけではないのですが、人の役に立てる仕事がしたいと思っていたんです。人の役に立つといっても色々な方法があると思いますが「目の前にいる人を直接的に助けられる」という点で、医師という仕事に魅力を感じました。
現在は消化器外科、とくに鼠径ヘルニアの治療を専門にしています。

鼠径ヘルニアを専門にしようと思ったのはなぜですか?

消化器外科というと、大学病院などでは特に、胃がんや大腸がんなどのがんの手術がメインになることが多いです。そんな中、鼠径ヘルニアは患者さんの数が多い割に軽視されがち。片手間にやっているという病院もあるのが実際です。初級の手術という捉え方をされがちなんですね。

でも、実は鼠径ヘルニアの手術は非常に技術が求められるものです。
解剖の構造が非常に複雑ですし、手術方法も様々で合併症も多い。更に、鼠径ヘルニアの手術が必要な患者さんの数はかなり多く、年間15万人以上にものぼります。
そういった実情を知り、やはり専門医が必要だと考え、自分の専門にするに至りました。

東京外科クリニックに招聘されるきっかけを教えてください

きっかけは、私がこの病院に手術を見学しに来たことです。
腹腔鏡による鼠径ヘルニアの日帰り手術というのは非常に珍しく、東京外科クリニックはそれができる数少ない施設でした。鼠径ヘルニアに限らず、日本では腹腔鏡の手術を日帰りで行うこと自体が稀なことなんです。なので、実際どんな風に手術しているかを見せていただきました。
前職で腹腔鏡ヘルニアのセンター長を務めていたので、自分のレベルアップのためにも様々な手術法を研究していたんです。
その縁をきっかけに、大橋先生とは学会や研究会でも交流するようになり、こちらにお招きいただきました。現在は特任院長として勤務し多くの患者さんの診察と手術を行っています。

東京外科クリニックでのやりがいはなんですか?

松下公治先生

やはり、満足して帰っていく患者さんの顔を見ることが一番ですね。
鼠径ヘルニアの手術は、短時間ではありますが決して簡単なものではありません。なので、患者さんが合併症も痛みもなく元気に帰っていくのを見られるのは喜びであり、やりがいにもつながります。
ダイレクトに相手の反応を見ることができる職種は限られていますよね。
その点、医師という仕事は患者さんと直接的に関わって、満足度や感想を肌身で感じることができる。それがとても嬉しくて、医師になってよかったなあと感じる瞬間でもありますね。
東京外科クリニックの鼠径ヘルニアの合併症はほとんどありませんが、患者さんの笑顔のためにも、常に慎重に治療することを心がけています。

先生のように、高水準の技術を習得するには
どんなことが必要ですか?

どんなことにも共通すると思いますが、ひとつひとつの手術をコツコツ行うというのが、上達の一番の近道だと思っています。もちろん数を多く経験することも必要ですが、それを適当にこなしていると、いつまでたっても成長できません。
どんな手術でも「何か学ぶことはないか?」と常に意識しながら日々研鑽していくことが大事なのではないでしょうか。一件一件大切に手術することを心がけています。

安心・安全に対する心がけを教えてください。

安全に手術を完遂するということが大前提の世界なので、ここは一番気をつけているところです。
当たり前のようですが、安全を守るためには、できるだけ危険な道を通らないことが大切。
ただ、いくら気をつけていても、治療をする中でリスクを伴う場面というのは出てきます。そういう時には、安全なところをしっかり固めた上で、リスクがあるところにぐっと集中して攻めていく、といったやり方をしています。
危険の可能性があるところにまっしぐらに進むのではなく、周りを固めながら進めていくことが大切ですね。

もう一つは、自分の技量に対して十分に余力を残した状態で手術をするということ。
常に100%の力で手術をしていたら、何か不足の事態が起きた時にすぐに対応できないですよね。私は鼠径ヘルニアを専門にしていますが、もちろん他の手術ができないというわけではありません。
例えばヘルニアの手術中に万が一腸管を傷つけてしまったとしても、腸を縫合して修復することは十分可能です。そういった技量をきちんと持っていることで、何か起きても臨機応変に対応することができます。自分の中に余力を持った状態で手術に臨むことは、精神的な自信にもつながりますしね。
車の運転と同じで、危ない場面で慎重になれるのであれば、それ以外の部分ではある程度リラックスしておくことも大切かなと思っています。

患者さんを診察する際に気をつけていることはありますか?

松下公治先生

診察では、ひとりひとりのお話をしっかり聞いて、心配事を把握した上で医学的な診断を説明し、納得していただけるように努力しています。
自分では必要ないと思っていたけど家族に勧められたから来たとか、もしかしたらガンなんじゃないかと心配で来たとか、患者さんの状況は人によって様々です。症状そのものが心配という方もいれば、手術が心配という方もいて、不安の対象も十人十色。
少しでも気持ちを和らげてあげられるよう、しっかり向き合って話をするようにしています。

最後に、患者さんにメッセージをお願いします。

鼠径ヘルニアは、実は悩みながら放置していたという患者さんが多い病気です。恥ずかしいものではないかと遠慮していたり、生活に支障がないから放っておいたりという方もいます。
通常は緊急性の高い病気ではありませんが、稀に「嵌頓」といって、腸がはまり込んで締め付けられてしまい,戻らなくなってしまうことがあります。腸に穴が開いて命に関わることもあるので、ぜひひどくならないうちに手術していただきたいですね。
心配事がある方は、ぜひ気軽にご相談にいらしてください。

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